ヤンドク!第6話 感想|記憶が消えても残るもの…嘘の一日と“どて煮”が救った瞬間

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命だけは助かる。
でも、大切な思い出が消えるかもしれへん。

そんな究極の選択を目の前にしたとき
人は「正しさ」より先に

今日だけでも・・・

を選んでしまうんやなと、胸がぎゅっとなった回やった。

※この記事はヤンドク未視聴の方には内容が分かる形で触れています。
先に本編を見てから読むのがおすすめです。


ざっくり登場人物整理

  • 田上湖音波(演:橋本環奈さん)…患者と家族の「明日」まで背負おうとする医師
  • 田上潮五郎(演:吉田鋼太郎さん)…院内食堂の店主。声がでかいけど情が深い
  • 鈴木颯良(演:宮世琉弥さん)…新人看護師。嘘に敏感な過去を抱えてる
  • 北岡孝典(演:杉本哲太さん)…転院してきた患者。記憶障害が進行中
  • 北岡真理子(演:櫻井淳子さん)…孝典の妻。現実の重さを一番抱えてる人
  • 城島麗奈(演:内田理央さん)…潮五郎に付き合って“当時”を再現する協力者
  • 中田啓介(演:向井理さん)…理屈と現実の間で動く医師。助け方がうまいぶん不穏
  • 鷹山勲(演:大谷亮平さん)…病院の影。今回も最後に空気を持っていく人

第6話はどんな回?

一言でいうと
「嘘で埋めた一日が嘘のまま終われへんかった回」。

命を守る手術と
人生を守るための選択が同じテーブルに並んでて

優しさが一歩ズレた瞬間の怖さまで見せてきた。

転院初日“宿命のライバル”が食堂に現れる

お台場湾岸医療センターに転院してきた患者・北岡孝典は、
海馬(記憶に関わる場所)の近くに海綿状血管腫があり
記憶障害が進んでる状態。

しかも転院初日
家族が少し目を離した隙に病室を抜け出して

ふらっと院内食堂へ行ってしまう。

食堂で開店準備をしていた潮五郎が
ふらふらしている孝典を見かけ

顔をまじまじと見つめた後
いきなりテンション爆上げで叫ぶ。

「俺の宿命のライバル!」


潮五郎はそういって
湖音波にも孝典のことを昔のライバルだと
紹介するんやけど

当の孝典は潮五郎をまったく覚えてへん様子なんよ。

ここ笑える状況に見えて、
よくよく考えたら地味に残酷やった。

覚えているのに忘れられている側と
覚えていたかったのに忘れてしまった側。

どちらもつらい。

孝典の妻・真理子の説明で
潮五郎と湖音波の気持ちはもっと重くなる。

孝典は半年前から物覚えが悪くなり
直近1ヶ月は昔の記憶まで抜け落ちてきたという。

手術すれば命は助かる可能性が高い。
でも、場所が場所やから「記憶が大きく失われる」リスクもある。


潮五郎の暴走と、孝典が呼んだ“昌也”の名前

潮五郎は孝典の病室に通い
高校時代の話を一生懸命に話す。

番長同士で張り合って、マドンナを巡ってタイマンしてた…って
潮五郎の青春がぎゅっと詰まってる感じ。

でも孝典はどうしても思い出せない。

なんとかしたいと焦る潮五郎は、
革ジャンにリーゼントの“当時スタイル”を再現し
孝典のもとへ再戦しに行こうとする。

湖音波と颯良は「さすがに今それは刺激が強い…!」って
止めに入るんやけど

そのとき孝典が新人看護師の颯良を見て
突然こう呼ぶ。

「昌也?」
(昌也=10年前に亡くなった孝典の息子)


もちろん颯良は昌也ではないし
孝典の息子でもない。

だが潮五郎は

「息子のフリ、してくれんか」


孝典の“今の勘違い”に乗っかってほしいと
颯良に頼み込む。

しかし颯良は
そのお願いを冷たく断る。

「患者に嘘はつきたくない」


この拒否が単なる真面目さや冷たさなんかやなくて
実は颯良の過去につながってるのが、この回の痛いところ。


“息子のフリ”を引き受ける理由と叶えたかった一日

颯良が嘘を嫌がる背景は、恋人の存在やった。
高校時代の恋人は、孝典と同じ病気(海綿状血管腫)で亡くなっている。
結果として彼女は助からず、「絶対治る」と支えたはずの言葉は“嘘になった”。

だから颯良は、嘘に触れるのが怖い。

ここで湖音波が、颯良にまっすぐ頼む。
「孝典のためだけじゃなく、真理子さんのためにもなる」
湖音波の医師としての視点は、患者本人だけやなく、家族がその先どう生きるかまで含んでる。

悩んだ末、颯良は“一日だけ”昌也になることを引き受ける。

真理子・孝典(昌也だと思ってる)・颯良の3人で食事に行き、キャッチボールもする。
真理子にとっては「埋め合わせ」ってより、“本当はそこにあったはずの時間”を一回だけ取り戻す行為やったと思う。

その最中、潮五郎が学ラン、麗奈がセーラー服で登場。
「当時の空気を再現したら思い出すかもしれん」という、潮五郎の無茶な祈り。
でもこの無茶が、一瞬だけ通ってしまう。

孝典が潮五郎を思い出したかのような反応を見せる。
その直後、孝典は倒れ、緊急手術へ。

“いい時間”の直後に、現実が全部ひっくり返す感じ。
ここはほんま、心臓が冷えた。


今回のキーポイント整理

  • 命を助ける手術はできる。でも記憶を守れる保証はない
  • 嘘は危ない。でも、嘘でしか救えない「一日」もある
  • 潮五郎の暴走は雑やけど、根っこは「礼を言いたい」っていう誠実さ
  • 颯良は「嘘を肯定した」んやなくて、嘘の重さを分かった上で引き受けた
  • 最後に中田×鷹山で、空気が一気に“組織の闇”へ寄る

印象的なセリフ・行動の意味

潮五郎の「宿命のライバルや!」

潮五郎が湖音波に言った言葉やけど、これって“勝ち負け”より、
「自分の青春がまだ終わってない」って叫びにも見えた。
相手が忘れてても、自分の中ではまだ終わってへんかったんよな…。

颯良の「患者に嘘はつきたくない」

颯良が潮五郎に即答で返した拒否。
職業倫理ってより、過去の自分を守るための言葉に聞こえた。
「もう二度と、嘘で誰かの人生を傷つけたくない」っていう怖さ。

“どて煮”の一口

手術後、潮五郎は中田の助言(匂いや味が記憶を呼ぶことがある)をヒントに、どて煮を持って孝典の病室へ行く。
孝典が「うまい」と笑う一瞬、潮五郎が救われた顔になる。

そして分かる。
潮五郎がどうしても言いたかったのは、
「記憶を戻して勝つ」やなくて、「あん時の礼、言わせて」やった。


不穏ポイント・伏線整理

  • 中田の「記憶は上書きできる」みたいな言葉
    → 颯良を救う話に聞こえるのに、病院の“都合の悪い過去”にも刺さりそうで怖い
  • 鷹山から中田への電話
    → “鷹山のところに中田の娘がいる”と、娘を握られていることを示唆する内容で、一気に空気が冷える
  • 湖音波は善意で踏み込めるタイプやからこそ、
    次はその善意が「越えた」と言われるリスクもありそう

関西系主婦のひとこと&まとめ

正直、潮五郎の学ランは「やめとき…」って思ったし、颯良に息子のフリ頼むのも危うい。
でも真理子さんが最後に笑って「今日があったから、これからも二人でやっていける」って受け止めた瞬間、
“正しいかどうか”より、“生きるってこういうことかも”って思ってしまった。

あと、手術前に湖音波が颯良へ渡したUSB。
あれは優しさでもあり、ちょっと荒療治でもあり…湖音波らしいやり方やったな。

ただなぁ。
最後の鷹山の電話で、全部の余韻が冷えた。
中田は悪やと決めたくないけど、娘を握られている状況が本当なら、次回から「医療の正しさ」だけでは動けへんはず。
湖音波が、どこまで真正面で戦えるんか。
そのヒリつきが、また始まりそうで怖い。

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